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はてしない物語/ミヒャエル・エンデ
text by yabuuchi

エンデが好きだと言いながら、実はちゃんと読んだことがなかった『はてしない物語』。本来は岩波のハードカバーで読みたい所ですが、通勤電車で読むので、まあ、せめて文庫で読むことに。…岩波少年文庫なので、それなりに恥ずかしいんですけど。

あまりにも有名な話なので、あらすじはさておき、いやあ、面白いです。『はてしない物語』を読むバスチアンと、『はてしない物語』のなかで活躍するバスチアン、そしてそんな入れ子構造の『はてしない物語』を読む私たち…という、なんともエンデらしい複雑な構造が面白い。よくぞまとめたなというか、さすがというか、お見事です。

深読みしようと思えばいくらでも出来そうな物語ですが、やっぱりストレートに沁みるのは、物語の後半、バスチアンが「欲することを成せ」と命ぜられてから。美しい容姿、力、権力を手に入れて、バスチアンはどんどん厭な奴になり、友達を切り捨て、怪しげな女に取り入られ、もう、ほんとにダメダメになっていく。果たして本当に欲するべきはなんだったのか、何となく分かりかけた頃にはにっちもさっちも行かない。それはもう気持ちいいくらい見事に落ちぶれるバスチアン。まあもちろん、最終的に物語はちゃんと幸せに終わるのですが、日々煩悩にまみれている身としては、本当に身につまされます。なんとなく欲しいもの、やりたいことはいくらだってあると思うのですが、いざ真剣に望むことを成せと言われると……、ねえ。とてもバスチアンのことを笑ってなんていられない。
そもそもの物語の始まりで、ファンタージエンの脅威が「虚無」であったことも、とても面白いです。虚無に相対するものこそが、望むことだったんだなあ。

贅沢を言うなら、10歳くらいの頃に読んでたらもっと面白かったと思うんですが、まあ、それは仕方ありません。

余談ながら人の感想とか読んでいると、怖くて映画の『ネバーエンディングストーリー』は見れません。あの音楽が、頭の中でぐるぐるまわるに留まっております…(なんだよファルコンって!!)。
| 小説 | 00:26 | comments(0) | - | pookmark |
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