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ヒミズ/園子温監督
 text by uematsu

『ヒミズ』は古谷実原作。これを園子温が映画化した。2001年の漫画作品は舞台を3.11後の東北へと移して動き始めた。長い横移動によるオープニング。主人公である中学生たちが、がれきの中を歩く。「夢を持て」と連呼する教師の前で、指を突き立てて「普通上等!」と叫び「人に迷惑をかけない大人」になることが夢だと言い切る主人公。
「世界にひとつだけの花」だの「夢を持て」だの、ほんと、いまの日本にいる大人たちが、どの面下げて子どもたちに言ってるんだと思う毎日だものな。自分の会社の小さな悪事や不正にも目をつぶって生きるしかない保身のかたまりのような大人。そのくせ、人の悪口を言いながら、案に自分だけは正義と悪事の境目ぐらい知っていやすぜ、旦那。てな具合にこびへつらう大人。そんなやつらばっかりだ。
そんななかで、子どもたちは肩肘張らないふりをしながら、肩肘張って生きている。ナイフをもって、包丁をしのばせて、テレビを壊して、人になぐられて、人をなぐって、泣いて、叫んで、子どもたちは形骸化した気持ちの悪い人情ベースのルールに立ち向かおうとする。そうしないと、この絶望から立ち上がれないから。
頑張っている人に頑張れと言うな、というこれまた気持ちの悪い都市伝説風な新しい常識に真っ向から挑むように「頑張れ!住田!」と叫んで、彼らは走る。『ヒミズ』は園子温でなければ撮れなかった青春映画だと思う。
| 映画 | 08:54 | comments(0) | - | pookmark |
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