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思い出トランプ
評価:
向田 邦子
新潮社
¥ 420
(1983-01)

第142回の直木賞が決まりましたが、
私が直木賞で思い出すのは向田邦子の「かわうそ」。
『思い出トランプ』収録の一編です。

ある日、脳卒中で倒れた定年間近の夫と、
9つ下の妻の、何気ない暮らしの一幕。
文庫本にしてわずか14ページの短いお話ですが、
なんというか、本当にうまいなあと感心してしまいます。

私が「かわうそ」を初めて知ったのは、テレビドラマで、
母親が見ていたテレビを何の気なしに眺めていたら、
そのままぐいぐい引き込まれ、つい最後まで観てしまいました。
まだ本当に小学生くらいだったはずですが、
ナレーションの文章がもの凄く、
一度しか観ていないのに、諳んじられるくらい印象に残りました。
特に最後のひとこと、
「写真機のシャッターが下りるように、庭が急に闇になった。」
で、テレビ画面が暗転して終わるドラマの幕切れを鮮明に覚えています。

大人になって、たまたまこの本を読むまで、
そのドラマに原作があることも知りませんでした。
そして更に驚いたことに、
ドラマのナレーションはほぼ向田邦子の文章そのまま。

子供にも分かる程に平易な日本語なのに、
かくも印象的に書けるものなのかと、ただただ舌を巻くばかりです。
| 読書 | 09:00 | comments(0) | - | pookmark |
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